私にとって、PTAという存在
PTAという言葉を聞いたことがある人は多いだろう。PTA活動に参加したことがあるという人や、親がその活動をしていたということで知っている人も居るだろう。PTAはParent-Teacher Associationの略だから、保護者と教師の団体だが、私のイメージ的には、学校行事にまつわる用事をする保護者の団体というものだ。私は私立の中高一貫校に勤務しているが、同僚が「PTAの皆さん」と、保護者に対して発言しているのをよく目にする。PTAの皆さんに自分たち教師が含まれていることを知らないのだ。
私にとって、PTAという存在は、大変頼もしいものである。多くの経費を国からの補助金に頼る公立と比べ、私立の学校は保護者から支払われる授業料その他の資金から、学校運営が進められる。保護者の方たちが納めてくださる費用がなければ、私たち教師の給料さえ支払われないのだが、私立を選ぶ家庭の多くは、学校の運営方針に賛同して入学してくる。お金は出すけど口も出すという保護者は案外少なく、お金は支払うのがあたりまえ。信頼している学校に子どもを安心して任せられる、そういうスタンスなのだ。
我が校はPTA活動が盛んな方だと思うが、他校ではPTA役員の押し付け合いもあるという。我が校のようにPTA活動は楽しいもの。他の保護者よりより多く学校に接することができ、昼間の我が子の様子を垣間見ることができるお得な役割。そのように思って毎年志願される役員さんも少なくない。どの保護者も子どもたちのために、学校を良くするために尽力してくださり、私たち教師の味方だと心から思える。その関係性こそが、正しいPTAの有り方ではないかと思う。